Jリーグが世界に放映権を売り込む時代

世界的に最も人気が高いプロサッカーリーグは、放映権料を指標とするとイングランドのプレミアリーグです。プレミアリーグの放映権料収入は国内に限らず、海外からの収入と合わせると年間約2000億円にものぼります。

現在日本サッカーJリーグは、プレミアリーグを参考に国外への展開を進めています。手始めに親交を深めているのが東南アジアのベトナムやタイ、インドネシアです。水戸ホーリーホックとコンサドーレ札幌にはベトナムの国内リーグでも有名な2選手が移籍し、ベトナムサッカーファンの注目を浴びることとなりました。他国スター選手の加入は、Jリーグだけでなく水戸市や札幌市といった都市レベルにまで効果が波及するため、日本サッカーJリーグの理念に相通ずるものがあります。更にベトナム代表チームの監督を日本人が務めたり、Jチームがベトナム国内でキャンプを張ったりと、ベトナムサッカー界との親交は少しずつですが深まりつつあります。

このほかタイの国内リーグと提携したり、インドネシアのチームと親善試合を実施したりと徐々に活動の幅を広めていますが、共通しているのはJリーグが培ってきたノウハウを、東南アジアの国々に無償で提供していることです。Jリーグとともに東南アジア各国の国内リーグが発展することこそが、将来的な放映権ビジネスに繋がっていきます。